「だが、それの何処がいけないと言うのだ。その能力を与え給うたのは誰あろう神ではないかっ! ぐあっ!?」

声を荒げたゴブリンは突然雷に打たれ、段々と石化し始めた。

「ううっ、神か! まだ私を貶めようとするのかっ!?」

「レオナルド! 駄目! 解らないの? 私の所に召喚されたのは、神が与えて下さったチャンスなのよ? もっと真摯に自分を鑑みなくちゃ駄目よ」

「ああっ、動かないっ。魔導士だろっ、なんとかしてくれ!」

次第に身体が自由を失っていく恐怖に抗えなかったのか、レオナルドは可奈子に縋り付く。


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