宝石箱〜私達の宝物〜《短》

「……ルーシーもっと優しく起こせよ」
「ユッケ……もうちょい……」
「ポチ……?」

この三人も相変わらず個性的な寝惚け方だな、と感心していると、ユッケの額に青筋が浮かんだように見えた。

ユッケは顔に嫌な笑みを浮かべながら三人の近くにしゃがみ込む。

「早く起きないと……ミィーサが怒っちゃうよ」

そして小さな声でそう囁いた瞬間、三人はバッと起き上がった。


「ミィーサ、怒るなよ?」

「ミィーサはユッケより怖いからな」

「水ぶっかけられるのはもう勘弁」

半年前、起こしても起こしても全く起きなかった三人にバケツで水をかけた私。

過去の行いを反省しつつ、私は苦笑するしかなかった。
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