宝石箱〜私達の宝物〜《短》
私とユッケはそんな三人の背中が見えなくなった頃、お互いに顔を見合わせ思い切り噴出してしまった。
確かに何にも変わってないな、と思ったから。
「じゃあ、私達もそろそろ行くね。オイチャンありがと!」
「オイチャン本当にありがとう。閉店時間もうとっくに過ぎてるのに……」
笑うだけ笑った後。
私達は慌ただしく去っていった三人にかわり、オイチャンに軽く頭をさげる。
ここの閉店時間は二時なのに、今はもう四時過ぎだ。
「いいよいいよ! だいたいお前ら時間なんて気にしたことねえだろ? ほらっ! これ皆で食いな! どうせあそこ行くんだろ?」
そういってオイチャンは私達に紙袋を渡してくる。
中身を見ると、ラップに包まれたおにぎりが五個入っていた。