月夜にだけ
「翔くん、すっかり成長しちゃって!」


「リサもだよ。それはお互い様だよ!」


「あはは、そうね。」


あの頃はリサと背丈が変わらなかったのに、


今隣にいる翔はスラッとした長身だった。


子供の時真っ黒に日焼けしていた肌は、青白いほどに透き通っていた。


でも、リサが好きだった茶色の瞳はあの頃のままだ。

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