天然王子は狼です
「先輩、来る時はメールしてよね!びっくりするじゃん」

「分かった分かった」

クスクス笑っている春先輩に溜め息をつく。

分かってるのかな~?


ヒョイと先輩があたしの鞄を持ってくれた。


「ありがとうっ春先輩」

「ん。どういたしまして」

学校の近くまで来たあたし達。

み、みんなの視線が痛いんですけどー!?

男子からは"え、あの女!?"みたいな女子からは"あたしの方が可愛いのに!"的な視線がビシバシ来る。

た、耐えられない…。

「春先輩、もうここでいいです」

小声で話すと先輩は何を勘違いしたのかクスッと笑い「まだ学校じゃないよ?」と言う始末。

分かっとるわぁ!ボケ!

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