天然王子は狼です
「とにかく、あたし先行きますっ!じゃあっ」


鞄を受け取り、走ろうとしたあたしの腕を先輩が掴んだ。


「もしかして、みんなに見られてるから?」


「…だ…っだって…」


春先輩はニヤリと笑い顔を近づけて…囁いた。


「気に入らないな。見せつけてやろうよ」


ちゅ


触れるだけの


甘いフレンチキス。



「ぎゃあああああああ!」

女子生徒の悲鳴がこだました。

ちなみにあたしの悲鳴も。


この人、なに考えてるんですか?!

あたしの平凡なスクールライフ返せぇ!!
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