W・ブラッティⅡ
「目の前のやることはしっかりやらねえとな。今は同じ技術を持った兄弟なんかじゃねえ。俺の邪魔をする一人の人間。お前に勝って双子との決戦に挑むだけだ」
「双子……それに邪魔って何?悠介、教えて!今何が起こっているの!?」
麻耶の問いに悠介は黙ったまま壇上に置かれた刀を手に取り、一気に引き抜いた。その後左手に持った鞘を邪魔にならないように遠くに投げ捨てた。
そのやり取りを聞いていた佐竹は少しだけ表情を曇らせる。
「悠介。お前言ってないのか?まぁ新城の人間に言えば面倒事になるだけか」
それを言ってゆっくりと悠介との間合いを詰める。二人の刀が十分に届く距離まで来ると佐竹は再び口を開く。
「お前の持っている刀もこれと同じ、立派な真剣だ。切れ味はこいつとも勝らずとも劣らない。存分にやり合おうじゃないか?――聖は血でもって語る。これは昔からの聖の家訓として語られた言葉だ。言葉ではなく血で制す。戦闘一家である聖ならではの言葉だよな」
それを聞いた悠介は顔を下げ、目を佐竹に見られないように隠す。
「なら、俺はこの聖をぶっ壊す。その為にお前から紙を奪って、聖の当主になる」
再び佐竹の顔から笑みがこぼれる。今から千年以上の歴史を誇る聖を壊す。それは、
今の世界秩序を根本的に変えることを意味する。
「双子……それに邪魔って何?悠介、教えて!今何が起こっているの!?」
麻耶の問いに悠介は黙ったまま壇上に置かれた刀を手に取り、一気に引き抜いた。その後左手に持った鞘を邪魔にならないように遠くに投げ捨てた。
そのやり取りを聞いていた佐竹は少しだけ表情を曇らせる。
「悠介。お前言ってないのか?まぁ新城の人間に言えば面倒事になるだけか」
それを言ってゆっくりと悠介との間合いを詰める。二人の刀が十分に届く距離まで来ると佐竹は再び口を開く。
「お前の持っている刀もこれと同じ、立派な真剣だ。切れ味はこいつとも勝らずとも劣らない。存分にやり合おうじゃないか?――聖は血でもって語る。これは昔からの聖の家訓として語られた言葉だ。言葉ではなく血で制す。戦闘一家である聖ならではの言葉だよな」
それを聞いた悠介は顔を下げ、目を佐竹に見られないように隠す。
「なら、俺はこの聖をぶっ壊す。その為にお前から紙を奪って、聖の当主になる」
再び佐竹の顔から笑みがこぼれる。今から千年以上の歴史を誇る聖を壊す。それは、
今の世界秩序を根本的に変えることを意味する。