◇◆センセイは俺の!◆◇
テルさんは、商売道具の自分の手にハンドクリームを塗りながら、話し始めた。
てか、手ぇ…綺麗だなぁ~。
「大輝ってホントに、分かり易いよな。ヤキモチ妬いてんのも、好きで好きで気になってんのも…みーんな、俺分かっちゃったもん。」
「まじすか!?」
「前に学校でも言ってたけど、俺はそういうカン鋭いから、特になんだけどさ。」
そう言って、クスッと笑うテルさんを見て俺はうらやましく思った。
だって、俺がもうちょっと恋愛的直感が働くヤツだったら…
みーちゃんの思ってることとか、分かったりしただろうに。
そうすれば、大事な時にドジ踏まなくてすんだのかな…。。
「俺、みーちゃんの事諦めようって頑張って…みーちゃんの事考えないようにしようって決めたのに…出来なくて。。」
結局、どうしたらいいかわかんなくなって…忘れようともがいて、それが出来なくてもっともがいて…。。