◇◆センセイは俺の!◆◇
――――ピトッ
「キャッ……ぁ、え?」
「何してんの、こんなとこで。はい。」
「あ、ありがとう…。」
突然、頬に温かいものを当てられたその人は、未だ驚きながらも缶コーヒーを受け取った。
俺もその人の隣りに座る。
「ありがと、これ。温かい。。」
「別に。いつからここにいんの?寒かったでしょ。」
「ん、ちょっとね。」
缶を両手で挟んで、温めながらその人はちょっと恥ずかしそうにそう言った。
はは~ん、これはもしや?
「みーちゃん、はぐれたんでしょ。友達と。」
「ぅ、うん。」
やっぱり。
そう、1人ベンチに座り込んでいたのは、着物姿のみーちゃん。
ったく、みーちゃんは。
「俺もはぐれたから、温まりにきた。」
「えっ?そうなの?」
俺はニヒッと笑って見せた。
すると、みーちゃんは力を抜くようにして笑い出した。
「あはははっ。私に言えないじゃない!」
「いーの。みーちゃんほど、トロくないもん俺。」
「あ、今先生のことバカにしたでしょ。」
してない②と、笑いながら答えると…少し口をとがらせながら、プンスカ怒るみーちゃん。
可愛いし。
てか、出会った頃みたいだなぁ…今。
楽しい。