◇◆センセイは俺の!◆◇



―――――――――



「みーちゃん、早く。」


「す、角クン待って。。どうしたの、そんなに急いで。」


「フフン、いいから。」


「え、ちょっ・・・」



午後3時半、俺は学校の保健室で仕事をしていたみーちゃんを連れ出した。


てか、自分の誕生日なのに仕事かよ。


そう、今日はとうとうやってきたみーちゃんの誕生日。



―――――くしゅ。。


あ。

忙しく動かしていた足を止め、後ろを振り返ると…可愛いくしゃみの犯人。


やべ、みーちゃんマフラーとかしてねーじゃん。


鼻の頭を赤くしたみーちゃんに、自分のマフラーを外して巻いてやる。



「ほら、巻いて。」


「え、でも角クン、寒くなっちゃうわよ?」


グレーの縄編みのマフラーを巻いたみーちゃんが心配そうに俺を見上げる。


てか、顔の下半分隠れてるし。


ちっちぇな、みーちゃん。


それが可愛いだけど。



俺はそんなみーちゃんのマフラーを巻きなおしてあげながら、



「大丈夫。俺手ぇ繋げば寒くないし♪」



そう言って、みーちゃんの手とって歩き出す。


もちろん恋人繋ぎってやつで。



みーちゃんの手は結構あったかかった。




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