◇◆センセイは俺の!◆◇
雪とけるpromise…
「待てよ!」
店を飛び出すと、路肩に止まった高級車に乗り込もうとしているみーちゃんを呼び止めた。
驚いて顔を上げたみーちゃん。
気のせいかな…ちょっと、ホッとした顔した?
「まだ何か用かな?」
運転席のドアに手をかけた須藤が、めんどくさそうに俺をみる。
俺は気にせず、歩み寄る。
「みーちゃん、学校始まったら…
話あるから。」
「・・・・うん。わかった。」
小さく微笑んだみーちゃん。
俺も思わず、表情が緩む。
「…じゃあ。」
「…ん。みなさんに、今日はありがとうございますって伝えて?」
俺が頷くと、みーちゃんは優しく笑って…車に乗り込んだ。
そして、須藤を見やる。
「フゥ…君も厄介だね。」
「あんたもな。」
おもしろくなさそうに頭を振る須藤。
フッ・・・あんたとは、まだまだ戦わなきゃなんねーみたいだわ。
「俺、まぢだから。」
「ほう。」
「みーちゃんは俺がもらう。」
「せいぜい頑張りたまえ。」
「あんたもな。」
何か胸くそ悪くなってきた…
あーも、帰ろ。
そう思って、最後に助手席に座るみーちゃんをチラッと見る・・・
「・・・好きだ、みーちゃん。」
独り言のように、素直に思った気持ちが口からこぼれ落ちた。
聞こえるはずない、
でも一瞬、フロントガラス越しにみーちゃんと目が合った気がした。