◇◆センセイは俺の!◆◇
「頑張ってたみたいね、角クン。」
コーヒーを淹れながら、みーちゃんが言った。
目の前のいい匂いのするコーヒーの湯気を見つめながら、俺は頷く。
照れくさい。
でも、自分でも今までにないくらい勉強を頑張ってることもあって、みーちゃんにほめてほしいのもある。
「沖田さんもびっくりしてたわよ?大チャンがこんなに勉強してるの初めてみたって。」
「もう、瞳のやつスパルタ過ぎる。」
ウンザリって顔の俺を見て、クスッと笑うとみーちゃんは俺の前に淹れたてのコーヒーカップを置いた。
そしてみーちゃんも俺の真向かいにイスを持ってきて座った。
2人でカップの中身をふぅふぅしながら、目を合わせる。
この瞬間、俺的に結構好きな瞬間。
こんなこと言うのも恥ずかしいけど、
こうやってみーちゃんを見つめてると俺の細胞という細胞がみーちゃん好きだって叫んでる感じがする。
「赤点取ったらどーしよ。みーちゃん慰めてね。」
「大丈夫よ。頑張ってたもん、角クン。」
みーちゃんはめちゃくちゃ優しい顔で俺にそう言ってくれた。
なんかすげぇ嬉しい。
それにテストなんかチョロいもんだって思えてくる。
すげぇ。
おそるべし…みーちゃんパワー。