◇◆センセイは俺の!◆◇



「頑張ってたみたいね、角クン。」



コーヒーを淹れながら、みーちゃんが言った。



目の前のいい匂いのするコーヒーの湯気を見つめながら、俺は頷く。



照れくさい。



でも、自分でも今までにないくらい勉強を頑張ってることもあって、みーちゃんにほめてほしいのもある。



「沖田さんもびっくりしてたわよ?大チャンがこんなに勉強してるの初めてみたって。」


「もう、瞳のやつスパルタ過ぎる。」



ウンザリって顔の俺を見て、クスッと笑うとみーちゃんは俺の前に淹れたてのコーヒーカップを置いた。



そしてみーちゃんも俺の真向かいにイスを持ってきて座った。



2人でカップの中身をふぅふぅしながら、目を合わせる。



この瞬間、俺的に結構好きな瞬間。



こんなこと言うのも恥ずかしいけど、
こうやってみーちゃんを見つめてると俺の細胞という細胞がみーちゃん好きだって叫んでる感じがする。



「赤点取ったらどーしよ。みーちゃん慰めてね。」



「大丈夫よ。頑張ってたもん、角クン。」



みーちゃんはめちゃくちゃ優しい顔で俺にそう言ってくれた。



なんかすげぇ嬉しい。



それにテストなんかチョロいもんだって思えてくる。



すげぇ。
おそるべし…みーちゃんパワー。



< 265 / 413 >

この作品をシェア

pagetop