◇◆センセイは俺の!◆◇







「みーちゃんと卒業したら付き合う約束をした。だから、…あんたともちゃんとケリつけないといけない。」






最後のほう…ちょっと勢いがなくて、弱々しかったかもしれない。



須藤は、何も言わないまま俺を真っすぐ見つめていた。



「婚約を破棄するということが、どういうことか…君はわかっているのか?」


「あぁ、わかってるよ。ましてや、あんたみたいな金持ちとだから…いろいろ大変なのはわかってる。」



――――婚約をやめます。


――――はい、そうですか。


そんな簡単にいくわけない。


そんなの重々承知だ。


わかってて、あんたに話しに来たんだよ。


でも、


それでも引き下がらなかったのは、


諦められなかったのは…



…みーちゃんの幸せにしたいから。



…みーちゃんとずっと一緒にいたいから。



< 289 / 413 >

この作品をシェア

pagetop