◇◆センセイは俺の!◆◇
「みーちゃんと卒業したら付き合う約束をした。だから、…あんたともちゃんとケリつけないといけない。」
最後のほう…ちょっと勢いがなくて、弱々しかったかもしれない。
須藤は、何も言わないまま俺を真っすぐ見つめていた。
「婚約を破棄するということが、どういうことか…君はわかっているのか?」
「あぁ、わかってるよ。ましてや、あんたみたいな金持ちとだから…いろいろ大変なのはわかってる。」
――――婚約をやめます。
――――はい、そうですか。
そんな簡単にいくわけない。
そんなの重々承知だ。
わかってて、あんたに話しに来たんだよ。
でも、
それでも引き下がらなかったのは、
諦められなかったのは…
…みーちゃんの幸せにしたいから。
…みーちゃんとずっと一緒にいたいから。