◇◆センセイは俺の!◆◇
―――ガラッ
相変わらず、建て付けの悪いこの引き戸。
「しつれーしまぁす。」
「はぁい……なんだぁ、角クンじゃない。」
「なんだぁ…って、俺じゃ不満だった?」
「そ、そんなことないっ…」
照れくさそうに笑うみーちゃん。
…可愛い。
なでなでしたくなるじゃんかぁ…。
俺は戸を閉めて…ちょっと悪いこと。
…鍵をかけた。
いーじゃん、今だけ。
今だけだから…誰にも邪魔されたくない。
―――カチャン
鍵をかけるこの音が、なんか余計イケないことしてるみたいでちょっとドキドキ…
そんな行動を見て不思議そうな顔をしているみーちゃんに近寄る。
久々に近くで見下ろすみーちゃん。
ちっちゃくて…守りたくなるような女。
「なんか…久しぶりね。」
「うん。」
「お母さんのことで休んでた時は…
ごめんね。」
「いや、もう大丈夫?」
俺が優しくそう聞くと、みーちゃんはぎこちなく笑って
“まだちょっとね”
そう言った。