◇◆センセイは俺の!◆◇



夕日のあったかい赤色に染まった保健室。


カーテン越しにそれを感じながら、俺とみーちゃんはただ手を取り合ったまま…その雰囲気を胸に、頭に染み込ませていた。



そしてその沈黙を破った俺。


別にこの雰囲気に耐えられなかったわけじゃない。


むしろ、いつまでもこうしていたかった。


隣りに座るみーちゃんの方に体の向きを変えると、俺は繋いでない方の手でそっと、みーちゃんの頭を撫でた。


そしてそのまま俺の方にみーちゃんを引き寄せて、抱き締めた。



これが最後これが最後、と自分に言い聞かせながら。



「みーちゃん、
最後に1つだけ俺のわがまま聞いて?」


「ん…何?」



俺はみーちゃんと顔を近づけ、いつもみたいに意地悪にこう言った。



「最後のテスト頑張れるように
……………………キスして。」



さぁ…反応は~?


フッ、やっぱり。
めっちゃ恥ずかしがってるし。


俺はククッと笑った。


そしたら…



――――チュッ。。



あ…



「こら、不意打ち。」


「…恥ずかしい。」


―――チュッ


「これは今までありがとうのキス。」


―――チュッ


「これはいつも意地悪でごめんのキス。」


―――チュッ


「これは出逢えてよかったのキス。」



俺はいくつものキスをみーちゃんに落としていった。



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