◇◆センセイは俺の!◆◇



鳥のさえずりで目が覚めた。

横の窓から入る太陽の光が眩しく、思わず手をかざす。
こんなに清々しい朝は今までにないかも。

なんか…体が軽い。
自分のでこを触ってみるけど、熱くない。

お、熱下がった!
俺ってすげぇな!
一晩で風邪治しちゃったぜ。



ん?てか、待てよ…


俺は重大なことを思い出す。


そろーっとベットの上で起き上がる。
俺の太ももを枕に眠ってる美波せんせ…


あんま覚えてないけど、俺美波先生に看病してもらったんだよな…。


そっと顔にかかった髪をよけてやる。
やべ…触っちゃったよ。


可愛い寝顔を見つめて、自然に顔の筋肉が緩む。



「…みーちゃん。」



無意識に呼んでしまった。

あ゛ぁ…いけね。いけね。


美波先生から視線を外して、改めて部屋を見渡す。



白のレースと黄緑色のツインカーテン。


真っ白のベット。


観葉植物が先生らしい。


カントリー調の家具。


あ、桜のアロマ。


美波先生のあの優しい香りはあれが秘密だったんだな。



「…ん~…あ、角クンっ…」



あ、起きた。


フッ、寝起き可愛い。




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