◇◆センセイは俺の!◆◇
「おいおい、あんま食い過ぎんなって。」
「いいじゃん。美味しいんだもん。」
瞳は…これだもんなぁ。
せっかく金持ちのボンボン達がお前がやられちゃってんのに、明らかにビビっちゃったよ。
「大チャン、
須藤さんに会いにいかなくていいの?」
デカいステーキを皿にのせながら、瞳がチラッと俺を見る。
「…いいって。どうせ、もうちょいしたらお二人揃ってご登場だろ…。」
なんて言ったけど、
本当は会いにいったって…どんな顔すりゃいいか分かんなかったからだったりする。
俺はオレンジジュースの入ったグラスを取ると、近くにあったイスに腰かけた。
はぁ…先生、結婚…か。
俺はオレンジジュースをちびちび飲みながら、オヤジみたいに思い出に浸っていた。
考えてみたら、始まりはあまりにも態度がキツい須藤からみーちゃんを守ってやりたいと思ったところだった。
須藤が嫌いでしょうがなかった。
みーちゃんの一途過ぎる心に入り込もうと必死だった。
俺の高校3年間、ほとんどがみーちゃん色で染まってた。
その結果がどんな結果になろうとも、
その3年間は無駄じゃない。
みーちゃんが須藤と結婚しても…・・・