◇◆センセイは俺の!◆◇
「すまない、あの約束は守れない。」
「何だよそれ…」
俺は怒りより、どうしようもなく虚しくなった。
俺の出した答えは間違いだったのかよ…。
――――――――最悪だ。
「だか…」
「あ゛?」
話す気もなく、
ただ須藤の言葉だけを待つ。
「そのお詫びと言ったらなんだか…」
そこまで口にした須藤は胸ポケットから、1つ鍵を取り出し俺の前へと差し出した。
受け取ろうとしない俺。
でも須藤によって
それを否応なしに手に取らされた。
「何すか、この鍵。」
怪訝そうに須藤にたずねる。
すると、須藤はただ一言だけ…
「この部屋へ行ってみてくれ。」
そう言った。
俺はここで何言ってもどうにもならないと思い、その鍵に書かれた【505】号室に言ってみることにした。