◇◆センセイは俺の!◆◇
『美波先生、
生徒に手ぇ出してたんだって~』
『まじで?』
『なんかホテルの前で抱き合ってキスしてんの偶然見た女子がいるんだって!』
やめろよ。
『相手誰だれ?』
『2組の角くんに似てたらしーよ!』
『うそ~ショック~』
やめろ。
『美波先生って清純ぶってるけど、本当は男好きの淫乱教師だったりして!』
『あははは、イメージ崩壊~!』
やめろ。
やめろ。
みーちゃんをそんな風に言うなよ!
みーちゃんは見たまんま、純粋で優しくて生徒が大好きな…いい先生なんだよ。
…なんて、廊下で噂話に盛り上がる女子に俺が言えるわけもなく。
だって、俺がここでみーちゃんをかばったら噂が噂じゃなくなってしまう。
俺は休み時間、どこにいても今まで感じたことのない視線を浴びながら過ごした。
何とか午前中の授業が終わり、
教室で瞳達と昼飯を食おうと窓際の席に
集まっていた。