◇◆センセイは俺の!◆◇
「角クン…」
みーちゃんが心配そうに俺の肩に触れた。
俺はその手を上から包み込むと、心配ないと微笑んでみせる。
俺は別にどうなってもいい。
でもみーちゃんにはこの学校で先生をしていてほしい。
「ふん。大輝くんの言い分は分かった。
で、中川先生はどうしてほしいかい?」
理事長はいつになく真剣な顔でみーちゃんを見据えた。
みーちゃんはソファーで座り直すと、しっかりと理事長を見つめ…
「私こそ、どんな処分を受けたってかまわないです。その位のことをしてしまっていますから。
でも、角クンだけは卒業させてあげたいんです。みんなと一緒に、この柳高を。」
みーちゃん…
俺はジッと理事長を見つめ、そう言い切ったみーちゃんの横顔をしばらく見つめていた。
そして、ゆっくりと理事長は口を開いた。
「君達の処分は…―――――――――
―――――――――無しだ。」