◇◆センセイは俺の!◆◇
「悪いけど、もう話終わってくんね?」
「え…」
「俺も今から大事な話があんの、
この人に。」
俺がそう言うと、男子は戸惑いながらその場から離れていった。
ざわざわと周りの興味津々な視線と話し声を体中に感じながら、俺は口を開いた。
…驚くくらい、自然な感じに。
まるで2人きりの保健室みたいな空気。
「卒業しました。」
「おめでとうごさいます。」
改めてご報告、そしてお祝いの言葉。
「迎えに来ました。」
「お待ちしてました。」
2人で同時に笑い合った。
なんか、不思議な感じだ。
「もっかい聞いときます。」
「はい?」
俺は屈んでみーちゃんに顔を近づけた。
ぽっと赤くなるみーちゃんにキュンとする。
「“俺だけの”センセイになってくれる?」
たっぷりと気持ちを込めて…
「…はい。あなたの彼女にして下さい。」
とびっきりのはにかみ笑顔で…
「喜んで。」
みーちゃんをギュッと抱きしめた。
たくさん視線を感じながら…
「もう俺のこと好きにしていいよ。」
「す、角クンっ。」
やばい。今幸せすぎる…!