◇◆センセイは俺の!◆◇
「あら、孝幸くんじゃない?」
「ん?…あぁ、マキちゃんか。」
「やだぁ~、久しぶり♪帰ってきてたんだぁ~♪」
「最近だけどね。相変わらず、自由だな?マキちゃんは。」
「まぁね~♪あ、このあと一緒に飲みに行かない?」
あの…今俺、三ツ星高級料理が喉を通らないんですが…?
俺の目に映る、人物は本物ですか?
「悪いね、マキちゃんと飲みに行くとどうなるか分かってるから断るよ。
…それに、ツレがいるから。」
そう言って孝幸は、俺を見た。
そして、孝幸に向けられていたその人の視線が俺に気づき、捉えた。
「大輝くんっ??」
「ども…お久しぶりです…マキさん。」
「やだぁ~何で~?大輝くんと孝幸くんって知り合いなの~?」
俺と孝幸の顔を交互に見ながら、すごい嬉しそうに聞いてくるマキさん。
そんなマキさんに、孝幸は…
「まぁね。それにしても…随分と大輝が遊ばれたようで?」
「え…」
孝幸が皿に取ったサーモンのカルパッチョを口へ運びながら…驚くマキさんを見た。