恋文〜先生へ綴る想い
へこむかめちゃんに提案する。
「ならこの曲にすればいーよ…。私は別に関係ないし」
「けど実結が乗り気じゃなきゃ、このCDかける意味がないじゃん」
「そんなことないよ。かめちゃんの好きにすればいいよ」
「なんだよ…。俺、せっかく実結のためにって、この曲選んできたのにさあ…」
肩を落とすかめちゃん。
「だからあんたの好きにしなって言ってるじゃない」
彼の気持ちはよくわかるけど、私はわざとそっけない返事をした。
「ちぇっ…」
かめちゃんは小さく舌打ちすると、
「仕方ない、じゃあ何か他の曲でもかけるよ」と言いながら、CDの再生を停止した。
さみしそうにCDを片付けるかめちゃんを見て、ちょっと悪かったかなと思ったけど、
私は自分の言葉を訂正することなく、そのまま生徒会室を出ようとした。
「じゃあ私、科務室に戻るから」
「あ…、ちょっと待って…!」
部屋のドアを開けようとしたとたん、かめちゃんが叫んだ。