恋文〜先生へ綴る想い
〔コンサート、一緒に行ってやれなくて悪かったな。
あのコンサートの前日、俺は付き合ってた彼女から一方的に別れを告げられました。
理由は他に好きな人ができたからとのこと。
それも、つい最近まであいつの教え子だった若造らしい。
3月に卒業したのをいいことに、これからはそいつと付き合うんだってさ。
正直、彼女の告白はかなりショックだった。
他に好きな人がいるなんて素振り、全く見せないヤツだったから、ショックも倍増。
高校を卒業したとはいえ、教師たるもの、教え子とそういう関係になっていいものか?
よくないだろ?
教師と生徒の恋なんてありえない。
そんなの、絶対にあってはならないものだ。
…俺は彼女を否定すると同時に、自分のことを振り返ってみた。
カス、お前は俺の何なんだ…?