恋文〜先生へ綴る想い
英語の補習を3日も休んでしまったある日の午後。
突然家の電話が鳴った。
「実結、電話だよ。渡辺さんって人から」
おばーちゃんにそう言われ、ワタナベ誰だろうと思いながら受話器を取ると、
〈Why did you skip the class ?〉
いきなり英語が聞こえてきた。
「…はぃ?」
しかも外国人のじゃなくて、バリバリ日本人男性の声。
「…なんだ、ワタナベさんて、しゅーた先生だったんですか」
何を言ってるのかはわからなかったけど、すごい剣幕で怒っているのはわかったので、とりあえずこう言った。
「すみませんけど、日本語でしゃべってくれませんか?何言ってるのかさっぱりわからないんで」
すると先生は今度は日本語で返してくれた。
〈お前、何で補習に来ないんだ?お前だけだぞ、ちゃんと来なかったヤツ〉