恋文〜先生へ綴る想い
結局、私は翌日からしぶしぶ補習に行くことになった。
朝っぱらから指定された教室へ行くと、
同じように赤点を取ったと思われる同級生が数人いて、それぞれ好きな席に座っているようだった。
知ってる顔がいるかなと思ったけど、まともにしゃべれそうな人はひとりもいなかった。
やる気が更に衰える。
窓側の後ろの席に座ってため息をついていると、
このクソ暑いのにネクタイをしっかりしめたしゅーた先生がやって来て、
文法の問題がびっちり載ったプリントを3枚配られた。
「終わった人はマルつけするんで見せにくるように。採点後、間違ったところを直してもらうが、全問マルになった人から終わりにするんで、真面目にやるように」
しゅーた先生は教壇の前に座りながら日本語で言った。
ぶつくさ文句を言いながらも、シャーペンを動かし始めた赤点仲間。
いやいやプリントに目を落とした私。
横文字を見ただけで頭がくらくらしそうだったけど、なんとか課題に取りかかり、先生の指示どおり動いてみた。