恋文〜先生へ綴る想い
他の人がポツポツ姿を消し始めた頃。
私もようやく全問正解にこぎつけた。
…よし!
これで今日は帰れるっ!!
そう思って教室を出ようとしたときだ。
「春日、お前はまだ帰れないぞ」
しゅーた先生がそう言って私を引き止めた。
「え…?」
足を止め彼の方を振り返ると、
「お前は休んでた3日分のプリントもやっていけ」
そんな指示が出た。
「はい…?」
眉間に皺を寄せると、
しゅーた先生がさっきと同じようなプリントの束を私に差し出した。
「お前はこれが全部終わったら帰っていいから」
「はぁ…?!」
渡されたワラ半紙の枚数を数えると、なんと9枚もある。
見るだけでどっと疲れがわいてくる。
「あの…、これって家でやってきちゃダメですか…?」
恐る恐るたずねると、
「ダメだ」
そう言って、しゅーた先生は他の生徒のプリントを採点し始めた。