恋文〜先生へ綴る想い
[過去3]恋心
翌日から私は補習が終わると、誰もいなくなった教室で、しゅーた先生に話しかけるようになっていた。
話題は英語に関する質問から、テレビで見たニュースや天気の話くらいしかなかったけど、
“春日だってきっと誰かの役に立てるはずだ”
“どこかにお前の手を必要としてくれる人が必ずいるから”
そんな言葉をかけてくれた先生と、もっと話がしてみたかったんだ。
単に自分を信じてくれる人に心を開きたかっただけかもしれない。
それでもしゅーた先生は私のくだらない話にもちゃんと耳を傾けてくれたので、
「先生」ってこんなにあったかい存在だったんだと、改めて思う毎日だった。