恋文〜先生へ綴る想い
「俺の場合、ガキの頃からいい先生に恵まれててさ…、その影響でなんとなく教師になりたいと思ってたんだ」
「へー」
「もともと誰かを助けたり、誰かの役に立つ仕事がしたいと思ってたんだけど、教師ならその条件を満たしてるだろ…?英語教師になったのは、単に英語が他の教科よりできたから。それだけだ」
「そうなんだ」
先生の話は、こないだしてもらった「勉強するのは他人のため」という話につながるなと思った。
「偉いね」
「ん?」
「誰かを助けたり、誰かの役に立つ仕事をしたいと思ってたなんてさ」
私の言葉に、
「別に偉くなんかないよ」
しゅーた先生は謙遜した。
「だって俺、ここじゃ一応先生って呼ばれてるけど、正確に言うと、まだ正式な教諭じゃないしね」
「え…?」