恋文〜先生へ綴る想い
「俺さ…、今はこんなところでお前らに英語なんか教えてるけど、ホントは語学留学とかして、本格的に英語を勉強したいと思ってるんだ」
「え…?」
しゅーた先生の話に、私は目をぱちくりさせた。
既に一社会人として働いているのに、まだ夢があるなんて。
「どうして…?」
先生が答えた。
「だって、そうでもしないと、とてもじゃないけど英語教師になんてなれないし」
「えっ、そうなの…?」
「ああ…。採用試験ではめっちゃ高度な英語の問題を解かなきゃいけないんだぜ…?他にも英語のスピーチとか面接とかあるし、相当力がないと合格できないんだ」
「…そっかぁ」
「ああ…。だからもしこのまま採用試験に受からなかったら、何年か外国で勉強を積んで、本格的に英語力をつけてきたいと思ってるんだ。海外経験はいずれ生徒に還元できるはずだしね」