恋文〜先生へ綴る想い
「なんでって…」
私は必死で言葉を探した。
「だって、先生はこうしてうちらのこと、ちゃんと面倒見てくれてるじゃん…。補習なんて手のかかること、してない先生の方が多いのに、しゅーた先生はちゃんとやってくれてるじゃん…。教育委員会の方が見る目ないんじゃないの…?」
一生懸命フォローしようとする私を、先生が凝視した。
「少なくとも私はそう思うよ…。そりゃ、先生は単なる臨時教師かもしれないけど、私は正規の先生達より、しゅーた先生の方がずーっといいって思ってるし…」
気がつけば、恥ずかしいことを堂々と口にしていた。
先生は「それはどうも」と言ってくれたけど、
大きなため息をつきながら「こりゃ、ホントに外国へ行くしかないかな」とつぶやいた。