恋文〜先生へ綴る想い
さっきまでの浮かない顔はどこへやら。
学校までの帰り道。
再び駆け足しながら、しゅーた先生はこれまで旅したいろんな国の話を笑顔で話してくれた。
楽しそうに語るしゅーた先生はやっぱり私をドキドキさせて、
先生をもっと知りたい、先生にもっと近づきたいと思った。
私はその後しゅーた先生が顧問を務める“イングリッシュ・スピーキング・ソサィエティー”、
略して“ESS”に入部することを決めた。
好きな人を追いかけて同じ部活に入るなんて、かなり不純な動機だけど、
子どもだった私にできたことは、そんなことくらいしかなくて。
私は補習期間が終わると同時に、既にESS部員であるあそーちゃんを頼って、
校内でひっそり活動していたESSに、中途入部させてもらうことにした。