恋文〜先生へ綴る想い

「あのさ、先生って何座の何型?」



とっさに口からそんな質問が出る。



「は…?別にいいだろ、そんなこと」



先生は最初答えようとしなかったけど、私が「いいから教えて!」ってせがむと、


先生はあきらめたように言った。



「んー、血液型はわかんないけど、おうし座だよ」


「うそっ…!私もだよ!」



また共通項を見つけ驚いた私。



「先生、誕生日はいつ?」


「4月27日だけど」


「うそっ…!」



その答えに私は再び驚いた。



「私も同じ誕生日だよ!」


「へー。それは偶然だな」



しゅーた先生は一瞬こちらを向いた。



「なんだ…、同じ誕生日って時々小説とかで見るけど、ホントにあるんだね…」


「だな」


「なんかさ…、ロマンチックじゃない…?」



そう言って照れた私に、



「けど4月27日って、ゴロにすると“死にな”だろ…?なんか縁起悪くねーか?」



しゅーた先生はそんなロマンのかけらもないようなことを言った。
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