恋文〜先生へ綴る想い

「…は?デート…?」



先生は私の言葉に目を瞬かせていたけど、



「私、先生とふたりでまたいろんな話がしたい…!ね…?」



そう言って涙を拭いたら、先生はまたため息をついた。



「仕方ないな…。じゃあ、ホントに1時間だけだぞ」


「うそ…、いいんですか…?!」



先生は首を縦に振った。



「そのかわり、今学期は英語の勉強も頑張るんだぞ?」


「は…、はいっ…!」




…さっきまであんなに落ち込んでいたというのに、先生のひとことでまた元気を回復できるなんて。


自分でも情けなくなるくらいゲンキンな私だった。




1度だけでもデートしてもらえたら、それはきっといい思い出になる。



そしたら先生のこと、これできっぱりあきらめられるかな。
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