恋文〜先生へ綴る想い
文化祭が終わったすぐ後の部活は、『サウンド・オブ・ミュージック』についての反省会だった。
先輩達は私の失態を取り上げて、遠回しに私にESSをやめるよう勧告してきた。
私みたいに英語の出来の悪い人がいると、部の雰囲気を壊してしまうからということだったけど、
ESSの次の活動は、どこそこが主催するスピーチコンテストに向け、個人が自主的に取り組むということだったから、
別に私がいてもいなくても、みんなにはあまり関係ないでしょ?と内心叫びたい思いでいっぱいだった。
けれどしおり先輩とその連れの風当たりは強く、
私はせっかく入った部活動だけど、やっぱりやめた方がいいのかなと悩むようになっていた。
あそーちゃんは「カスが続けたかったら続ければいーよ。部活は個人の自由なんだし」と言ってくれたけど、
こんな針のムシロ的状況で、この先自由に活動していけるとは到底思えなかった。
しゅーた先生にも相談してみようかと思ったけど、もし「やめた方がいい」って言われたら嫌だなと思うと、先生には何も言えなかった。