恋文〜先生へ綴る想い
そこには大好きな先生の顔がすぐ近くにあって、
自分がへこんでた理由を正直に言っていいものかわからなかったけど、
大好きな先生を目の前にして、
すごく幼かった私は、いとも簡単に自分の気持ちを素直に口にしていた。
「実はあの日、うちのおねーちゃんから車で学校まで送ってもらったんですけど…」
「うん」
先生は私の方をじっと見ていた。
「先生を見かけたおねーちゃんが、いきなり先生のことを知ってるって言い出して」
「は…?お前のおねーちゃん…?」
「はい…。おねーちゃん、春日マキっていって大学生なんですけど、先生のこと、サークルの先輩だって言ってました」
しゅーた先生は私の言葉に
「あー、マキちゃんねー。はいはい」
思い出したように相槌を打って、
「で、マキちゃんの話とお前の落ち込みにどう関係があるっていうんだ?」
更にこちらを凝視した。