小悪魔男子
小悪魔、本性現る
嵐の前触れ!?
"ピンポーン…"
「沙菜~!!お友達よぉ~」
母に呼ばれて、急いで玄関に行く。
「おじゃましま~す。あら、沙菜~、おはよ♪」
「薫ちゃんオハヨ★みんなもいらっしゃい」
「じゃあ、私は出かけて来るから、外出るなら鍵頼むわね。
みんな、ごゆっくり」
母は近所のお友達とケーキバイキングに出かけていった。
「パパさんは?」
真希が聞いてくる。
「朝から接待ゴルフに行ったよ」
部長も楽じゃないらしい。
「えーっと、じゃあとりあえずリビングにどうぞ」
玄関先に突っ立ってるのもナンなので、とりあえずリビングに通した。
「ソファーに座って!
何飲む?レモンティーとコーヒーと…」
「あ、買ってきたから良かったらそれ飲もう?」
真希に大きなペットボトルのコーラとオレンジジュースを渡された。
「ありがと~!!でも気ぃつかわなくて良かったのに」
「あたしらも、多分用意してくれてるからって言ったんだけど…コイツが…」
薫ちゃんと真希は和樹を見る。
「なんだよ。手土産はあったほうが良いだろ?」
あたしは照れくさそうにしている和樹に、何だか可愛いと思いながらお礼を言った。