小悪魔男子



「じゃあ、学校が終わったら行きますね。そう伝えて下さい」


そう伝えたあと電話を切った。


そしてその場に座り込む。



よかった…  本当に… 




大和が助からなかったら、あたしはどうしていたのか分からない。



いつも一緒に居てくれて、いつもあたしを慕ってくれて… こんなに彼が大切な存在になっていたんだと


こうなるまで実感できなかった。



いつも傍にいる人は



いつまでも傍に居続けてくれるとは限らない。



そんな当たり前な事を気づかなかったんだ、あたしは。





「さな~!ご飯、食べれるなら食べなさい」


涙をぬぐって、呼んでいるお母さんの元へと向かった。




「お母さん!!大和が目を覚ましたって!!」






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