小悪魔男子



何を言っても機嫌が直らない二人をなだめるのに必死だったとき、扉をたたく音がした。





「は~い?」


大和の代わりに薫ちゃんが返事をした。



ゆっくり開くドアから現れたのは



「真希…!…と、先生!?」



やつれた顔をした二人だった。



「どうして…」


「突然来てごめんなさい…。



…大和君、迷惑かけちゃって


本当にごめんなさい!!」



深く礼をしながら謝る真希。


そして先生は大和のベッドの側まで近付き、その場で膝をついた。



「…君が大和君だね…。


今回の事に何の関係もない君を巻き込んでしまって 本当に申し訳ありませんでした!!!」


床に頭を付けて謝った。その背中は微かに震えている。



「…本当にごめんなさい!!」


真希もその横に来て土下座をする。



「ちょ…真希、先生…」


あたし達はそんな二人の様子を見ている事しかできなかった。






その時






< 150 / 346 >

この作品をシェア

pagetop