小悪魔男子
だって… と口ごもる。
失礼かもしれないけど、あまりの激変ぶりにそう尋ねたくなってもおかしくはないだろう。
「まぁ、いいけど。
去年、大和と会った夏休みに彼氏が居たんだけど
幸せ過ぎて太っちゃったんだ♪
…まぁ、最近別れたんだけどね」
カラカラと笑う彼女は、貫禄みたいなものがあって
落ち込んでいるなどと微塵も感じさせなかったんだ。
だけど…
彼女が来て2日がたった時
毎回、食事の後すぐにトイレに閉じこもるのに気付いた。
お腹でも壊したのかと、そっと扉の前に行ってみたら…
聞こえたのは嘔吐する声。
一気に血の気が引く。
「大丈夫!?
ねぇ、華耶ねぇちゃん!!」
ドンドン と扉を叩いて無事を確かめる。
返事の代わりに
目に涙を溜め、顔を真っ赤にした華耶が出てきたんだ。
「大丈夫?具合悪いの??」
そう尋ねた途端
うわぁ~~と、2回り程大きな体が泣きながら僕に抱きついてくる。