小悪魔男子
学校に着くと、生徒会が制服チェックをしていた。
自転車を降りて恐る恐る通り過ぎようとした時。
「そこの君!」
明らかにあたしに言ってる!?
スカート丈直すんだった!
後悔しながら振り向くと
「安藤さん!」
そこにはあたしの憧れの安藤さんが立っていた。
「もぉ~…ビックリさせないで下さいよっ」
「はは!ごめんね、ビクビクしながら歩いてるさなちゃんを見たらからかいたくなったんだ」
安藤さん…今日も輝いてる!
3年生の彼は、学校中から好かれてる、スポーツ万能 成績優秀 おまけに背も高くてイケメンの完璧な人なの!
ファンクラブもあるみたいで、あたしなんかが話しかけて良い次元の人じゃないんだけど…
あたしの中学の時の先輩が間に入って仲良くなれたんだ。
「さなちゃん、今度ご飯でも食べに行かない?」
「えッ!?も…もちろん!」
誘われた!
「じゃー、都合良い日連絡してね」
それじゃ と、安藤さんは歩いて行った。
ただの社交辞令なんだろうけど…それでもあたしは嬉しかった。