小悪魔男子
「そうそう!キャンプ、お隣さんも一緒だからねぇぇ!!!」
下から聞こえてきたその言葉に、あたしはまたしても苛立つことになった。
大和とは最近会ってなくて。
別に喧嘩したわけじゃないんだけど
あたしが勉強に必死になっているってこと、ちゃんと理解してくれてるんだ。
淋しくないわけじゃない。
だけど、志望校は今のあたしのレベルじゃギリギリらしくて…
情けないんだけど、こうやって毎日勉強しないと受かるか分からないんだよ。
実は真希、和樹、薫ちゃんもおんなじ志望校で。
だからこそ、あたしは絶対に受からなきゃいけないんだ!
そんな理由でしばらく電話すらしてなかったのに
何で急に!
しかも時間ないし!
気合い入れておしゃれしたいのに……。
あまりの怒りで泣きそうになりながらも
必死で準備をした。