小悪魔男子
「さな。来い」
怖い顔をしてそこに立っていたのは
「和樹…!」
何で和樹がこんな所に居るの?
「あ?何、君達お知り合い?ってか、彼氏だったりして」
そんな勘違いなんて、どうでも良かった。
助かるならどんな嘘でも吐くよ。
「そうだよ!彼氏来たんだから、どっか行って!」
あたしは和樹の側にくっついて威嚇する。
「なーんだ、つまんねぇの。
僕~、その子に飽きたら俺らに回してね♪」
「…誰がやるか」
和樹がそう言うと、彼らは「バイバーイ」と言って、どこかに行ってしまった。
その姿が消えるまで、あたしはずっと和樹にすがりついたまま。
そこに
「何やってんの?」
大和が両手にジュースを抱えながら現れてしまったんだ。