小悪魔男子





「さな。来い」












怖い顔をしてそこに立っていたのは




「和樹…!」



何で和樹がこんな所に居るの?


「あ?何、君達お知り合い?ってか、彼氏だったりして」





そんな勘違いなんて、どうでも良かった。



助かるならどんな嘘でも吐くよ。


「そうだよ!彼氏来たんだから、どっか行って!」




あたしは和樹の側にくっついて威嚇する。


「なーんだ、つまんねぇの。

僕~、その子に飽きたら俺らに回してね♪」


「…誰がやるか」



和樹がそう言うと、彼らは「バイバーイ」と言って、どこかに行ってしまった。





その姿が消えるまで、あたしはずっと和樹にすがりついたまま。



そこに




「何やってんの?」





大和が両手にジュースを抱えながら現れてしまったんだ。








< 66 / 346 >

この作品をシェア

pagetop