小悪魔男子
「もし誰かに言ったら
殺してあげるよ」
笑顔と共に見せられたのは
ぼろぼろの服から除く 血のついたナイフだった。
「ひ……ッ」
「大和!!」
足がすくんで動けない僕を抱え、さなちゃんはうちの中に急いで入ってくれたんだ。
ガチャリ
鍵を閉めると、一気に涙が溢れてきた。
「大丈夫…もう大丈夫だよ…?」
「うわぁぁぁん…!!!」
怖くてしかたなかった僕をぎゅっと抱きしめてくれる。
自分だって怖かったはずなのに
女の子なのに
僕を守ってくれたさなちゃん。
-----この人は心から信用できる。
だから、こんどは僕がさなちゃんを守るんだ。
待ってて、もっと強くなるから。
今度は僕が君を守る番だよ。