小悪魔男子
初めての。
――――――
「さ~なぁ~!起きなさぁ~い!」
「…ん?」
目を開けるとお母さんがあたしのすぐ側に居た。
「あなた昨日お風呂入ってないでしょう?早く入って準備しなさい」
「ふぁ~い…」
いつもよりも1時間は早い時間に起こされたけど、結構すっきり目覚めたと思う。
シャワーを浴びて、着替えてもまだ時間はたっぷりあった。
メイクとヘアーセットで時間を潰す。
完成すると、ちょうど大和が来たようだったので下へと降りる。
「おはよー」
「あ、おは…」
「?」
大和はあたしの顔を見て放心状態になってるみたいだった。
「…変?」
心配になって聞いてみた。
「…ううん。すっごくかわいい!!」
満面の笑み。
大和にそう言われて、今日ほど嬉しかったことはない。
やっぱり恋愛してるって自覚があると大違いなんだね。