ようこそ、オバケパーティーへ!
 
…やがて朝になりました。

「アハハハ…
あ、あれ?」

街のみんなはパーティーの中にいるはずでした。
しかし気がつくと、そこは自分のベッドの上だったのです。

「あれは夢だったのかなぁ…」

みんながそう思った時、枕元にカードと金色の小さな物を見つけました。

それは…

「またお越し下さいませ。
私どもは、いつでもお待ちしておりますよ。
オバケ屋敷のオバケたちより」

と書いてあるカードと、
[小さなベル]でした。
みんなはそれをポケットにそっと入れました。

かの子が初めてオバケ屋敷に入ったあの時のように…

「ねぇ、すごく楽しいユメを見たんだけど…」

「オレも見たよ」

「私も!」

「ボクも!」

みんな学校で夢の話を出しましたが、どんな夢だったのかは話しません。

それぞれの心にしまってあるのです。
[これは自分だけの秘密]と。

かの子だけがすべてを知っているのです。

だから、かの子には分かっていました。
みんな学校の帰り、会社の帰り、ベルを持ってオバケ屋敷に来ることを。

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