ようこそ、オバケパーティーへ!
 
さて、パーティーに通い始めて数週間経った、ある日のこと。

かの子はいつものように館に入り、ベルを鳴らしました…が、
あれ?
やってきたウェイターは、なぜかションボリしています。

「ウェイターさん、どうしたの?」

「はい、実は…」

ウェイターの話では、アパート建設のために館があと10日で取り壊されてしまうというのです。
皆でパーティーができるのも、あと少し。
オバケたちは皆、ガッカリしているというのです。

「そうなんだ、でも…
あ、そうだ!
みんな、元気出して! 私に良いアイデアがあるの!」

かの子はオバケたちに、あるアイデアを出しました。

「オバケたちが街に出かけて、街中いっぱいに大オバケパーティーをしちゃおう!」

みんなに明るくて楽しいオバケたちが館にいることを知ってもらい、館をそのままにしておいてもらおうというアイデアです。

まずパーティーに来たことのあるすべてのオバケに知らせて、館に集まってもらいました。
オバケたちは、かの子のアイデアを聞いて「よし、やろう」と言ってくれました。

「じゃあ、大パーティーは…
あさっての夕方スタートね!」

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