振り返る日々
第二章
学校が再開された。
見慣れた顔に出会い、抱き合ってお互いの無事を泣いて喜びあった。
しかし、個々の胸に刻まれた傷はとても深く、シリアスな者だった。
私達は誰も、あの時の事は語らなかった。
まだ語るには心の整理がついていなかった。
苦しみはまだ、続いていたから。
過去の出来事として語るには、
日々の生活はあまりに辛く、過酷だった。
被害が軽い地域に住んでいた私でさえ
その恐怖と、あまりにも変貌を遂げた街、大好きな神戸を思うと涙が不意に込み上げてくる事があった。
一人暮らしのゆりっぺも
時々夜中に目が覚めて、恐怖に震えて夜を明かしたそうだ。
リンちゃんとニッシーは
何も語らなかった。
私達も何も聞かなかった。
聞く事が出来なかった。
そして、今も、彼女達は語らない。
私も聞く事はない。
ただ、彼女たちの日常が
あの震災以前と以後では
180度変わったのだろう事は、想像できた。
私達の過ごす相変わらずの日々は
一瞬で崩壊される危機と、常に隣合わせなのだ。
見慣れた顔に出会い、抱き合ってお互いの無事を泣いて喜びあった。
しかし、個々の胸に刻まれた傷はとても深く、シリアスな者だった。
私達は誰も、あの時の事は語らなかった。
まだ語るには心の整理がついていなかった。
苦しみはまだ、続いていたから。
過去の出来事として語るには、
日々の生活はあまりに辛く、過酷だった。
被害が軽い地域に住んでいた私でさえ
その恐怖と、あまりにも変貌を遂げた街、大好きな神戸を思うと涙が不意に込み上げてくる事があった。
一人暮らしのゆりっぺも
時々夜中に目が覚めて、恐怖に震えて夜を明かしたそうだ。
リンちゃんとニッシーは
何も語らなかった。
私達も何も聞かなかった。
聞く事が出来なかった。
そして、今も、彼女達は語らない。
私も聞く事はない。
ただ、彼女たちの日常が
あの震災以前と以後では
180度変わったのだろう事は、想像できた。
私達の過ごす相変わらずの日々は
一瞬で崩壊される危機と、常に隣合わせなのだ。