大輔兄さんとボク
そこでその修正太郎に「無修正持ってない?」
と聞くのだけど、彼はきっぱり首を横に振るわけです。

「この前、アサヒ電機(近所のレンタルビデオ屋)の
カーテンの向こうに行ったけど、そんなのなかったぞ」

そう言いながらも彼は、ビデオ屋に置いてあった
AV紹介冊子の破片を、大事そうに持ってるわけです。
リコーダーの袋に忍ばせながら。

ボクも当時、家族が「美味しんぼ」を見ている中
「クソしてくる」
と言って、両親の寝室に忍び込み、
オヤジのデラべっぴんをめくっては、一番好みの
女の子のページを小さく切り抜いて持っていましたから、
彼の気持ちはよくわかる。

みんな、シャイだったんですよ。


だが、ある日僕らの前についに神が現れる。
転校してやってきた、タダトシ君。
小学生ながら、最長時12cmにはなるという
巨根の持ち主。しかも、彼には年の離れた
兄貴がいる。
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