大輔兄さんとボク
タダトシの家からの帰り道、
下腹部に違和感を抱えたボクは、チャリンコを
手押ししていた。

運悪く、途中同級生に遭遇。
「どうしたん?パンクでもしたんか?」
不思議そうにタイヤを見つめる彼らに
「まあね」
と力なくつぶやく。


家に着くと真っ先にトイレへ入る。
パンツをぬぐと、白いものがカピカピに
なってこびりついてる。
そういえば、去年先生が言ってたな。
男の子にも、女の子みたいのがあるって。

ぐしゃぐちゃのパンツにボクは、無意識に
小便をかけた。
酸性とアルカリ性?
中和してなんとかならんものだろうか。
臭いものには臭いもの。
においが消せるかも知れん。

黄色と白の混じったパンツを、洗濯機の
奥底にしまった。

だが、その直後、母親が
パンツを取り出し、不思議そうに臭いを
かぐのを見てしまった。

それだけに、白いおまんまはつらかったのだ
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